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高次脳機能障害において緊急搬送時には画像上異常無しと診断された時の注意点
1 びまん性軸索損傷
びまん性軸索損傷は、局所性脳損傷とは異なり、大脳の神経繊維が広範囲で損傷されるものです。
意識障害が6時間以上生じることが特徴です。
びまん性軸索損傷は、事故からそれほど時間が経過していないときにはCTやMRIで画像上の異常が認められないことがあります。
もっとも、時間の経過とともに脳萎縮が進み、事故から1か月~3か月程度経過したときには、画像上も明らかな異常が認められることがあります。
2 びまん性軸索損傷と高次脳機能障害
びまん性軸索損傷により、脳萎縮等が進むと、高次脳機能に障害が生じることがあります。
上手くコミュニケーションがとれなくなる、記憶力が低下する、計画が立てられなくなる、などの症状が生じることがあります。
3 画像所見が重要
先程お話ししたとおり、びまん性軸索損傷は、事故からそれほど時間が経過していないときにはCTやMRIで画像上の異常が認められないことがあります。
緊急搬送時の画像上異常がないからといって、高次脳機能障害にならないとは限りません。
また、画像上の異常所見がない場合には、高次脳機能障害の症状が生じているとしても、後遺障害認定を受けられない可能性が高いです。
定期的にCTやMRI検査を受けることにより、脳損傷の早期発見につながり、結果として、適切な治療を受けることにつながることはもちろん、適切な後遺障害認定を受けるためにも定期的にCTやMRI検査を受けることは重要です。
4 高次脳機能障害のご相談は
高次脳機能障害における適切な後遺障害等級認定を受けるためには、様々な医学的知識や法的知識が必要になることがあるので、できる限り早い段階で適切なアドバイスを受けることが大切です。
また、その症状に応じて等級が判断されることから、被害者のご家族等に記入していただく日常生活状況報告の記載内容も大切です。
高次脳機能障害でお悩みの方は、お一人で悩まず、お気軽に、弁護士法人心にご相談ください。
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