「関東地方にお住まいの方」向けのお役立ち情報
柏で高次脳機能障害にお悩みの方へ
1 柏の方の高次脳機能障害の相談
柏駅から徒歩2分の場所に弁護士法人心 柏法律事務所がありますので、お近くにお住まいで高次脳機能障害にお悩みの方は、当事務所にご相談ください。
交通事故について電話相談にも対応しております。
「弁護士事務所に行くのは敷居が高いから気軽に電話で相談したい」という方や、「忙しくて事務所に行く時間がなかなか作れない」、「事務所まで少し距離があるため来所が難しい」という方など、事務所を訪れるのが難しいというご事情をお持ちの際には、電話相談をご利用ください。
2 高次脳機能障害を弁護士に相談した方がよい理由
⑴ 後遺障害申請をサポートしてもらえる
高次脳機能障害は、後遺障害としてどのように認定されるかによって、受けられる損害賠償の金額が大きく異なってくるため、適切な後遺障害認定を獲得することが重要です。
適切な等級認定を受けるためには、高次脳機能障害の症状や等級申請に関する知識が必要となります。
後遺障害申請に必要な資料の内容を精査したり、どのような点に注意すべきかについてアドバイスをさせていただきますので、弁護士にご相談ください。
⑵ 適切な損害賠償を受けるため
高次脳機能障害の損害賠償金は高額になるケースが少なくありませんが、相手方保険会社から提示された金額が妥当なのか判断したり、もしも提示された金額に納得がいかない場合には交渉をしなければいけません。
そもそも、請求できる損害項目や損害賠償の計算方法について、詳しくないという方が大半かと思いますので、こういった対応をお一人で全て行うのはご負担が大きいかと思います。
弁護士に相談することで、適切かつスムーズな対応が期待できますし、適切な賠償を受けるための交渉を任せることができたりします。
高次脳機能障害は専門性が高い案件ですので、交通事故による高次脳機能障害を取り扱っている当法人にご相談ください。
3 当法人にお任せください
上で述べたように、交通事故事件を適切に対応するためには、専門的な知識が求められますので、弁護士であれば誰に相談しても同じであるとは限りません。
適切な事案解決を目指すためには、交通事故に強い弁護士に相談することが大切です。
当法人は、交通事故を集中的に扱う弁護士がおりますし、後遺障害認定機関の元職員も在籍しています。
高次脳機能障害のご相談も承っておりますので、当法人にお任せください。
4 弁護士費用について
すべての保険会社の弁護士費用特約をご利用いただけます。
弁護士費用特約は、自動車保険等に付けることができる特約で、保険会社から弁護士費用の支払いを受けることができるものになります。
弁護士費用特約をご利用いただきますと、その範囲内であれば費用負担を不安に思うことなく、弁護士にご相談・ご依頼いただけます。
また、これがない場合であっても、交通事故のご相談は原則無料で承っておりますので、高次脳機能障害でお悩みの方は、まずは一度当法人にお気軽にご相談ください。
市川にお住まいで高次脳機能障害について弁護士をお探しの方へ 新潟にお住まいで高次脳機能障害について疑問や不安がある方へ
弁護士法人心 柏法律事務所
当法人は柏駅のすぐ近くに事務所を設けており、多くの方にご相談をいただいております。また、事故による高次脳機能障害のご相談は、お電話でも対応させていただけます。
高次脳機能障害の示談で争点となりやすい点
1 高次脳機能障害の示談
交通事故により、高次脳機能障害の後遺障害が残ってしまった場合には、その高次脳機能障害の点を含めて相手方に損害賠償請求する必要があります。
高次脳機能障害の重症さにもよりますが、被害者の今後の生活に大きくかかわる賠償の話ですので、相手方保険会社と示談をするにあたっては、専門家である弁護士を介入させて、しっかり交渉をしていく必要があります。
ここでは、高次脳機能障害の示談において争点になりやすい項目について説明をします。
2 後遺障害逸失利益
後遺障害逸失利益とは、後遺障害が残ってしまったことによって今後の収入が減ってしまうこと等に対する補償です。
高次脳機能障害は、人によって残る症状が様々ですので、どの程度労働力に影響が及ぶのかを決めるのは非常に困難なものです。
ですので、相手方保険会社との示談交渉においては、労働能力喪失率(元の労働能力を100としたときに何パーセントその能力が失われるのか)をどうするのかが争点となりやすいと言えます。
3 将来治療費・将来介護費
重篤な高次脳機能障害が残ってしまって、被害者本人だけでは今後生活していくことができず、今後入院を続けなければならなくなった場合や他人の介護が必要になった場合、相手方保険会社に対して将来かかる治療費や介護費用を請求していく必要があります。
交通事故の賠償においては、基本的には医師が判断した症状固定時までが治療等を支払うべき機関となっている関係上、将来治療費や将来介護費の請求は例外的な賠償項目となります。
そのため、その支払いの必要性や金額について争点になりやすい項目と言えます。
4 高次脳機能障害の示談でお困りの方は
高次脳機能障害の示談でお困りの方は、弁護士法人心までご相談ください。
弁護士法人心では、高次脳機能障害を含む多数の後遺障害が関わる交通事故案件を取り扱う交通事故チームの弁護士が、ご相談に乗らせていただいております。
高次脳機能障害は非常に専門的な内容を含む損害賠償になりますので、ぜひ専門家である弁護士までご相談ください。
高次脳機能障害における逸失利益について
1 高次脳機能障害の影響
交通事故の被害者になって、頭を道路に打つなどして脳に外傷を負ってしまった場合、高次脳機能障害の後遺障害と認定されることがあります。
重度の高次脳機能障害の後遺障害が残ってしまった場合には、寝たきりになってしまう、身体を思うように動かせない、会話をすることができない、全く新しいことを記憶できないなどの症状が出てしまい、何も仕事ができないどころか家族などの介護がないと日常生活すらできないということがあります。
一方で軽度の高次脳機能障害の後遺障害が残ってしまった場合には、記憶力が悪くなる、怒りっぽくなる、普通にできていたことができなくなる、人とうまくコミュニケーションがとれなくなる等の症状が出てしまい、程度によっては今まで近くにいた家族や仕事仲間でないとわからないような症状で済むこともありますが、今まで通りのパフォーマンスで仕事をすることができず、仕事の効率が落ちたり、あるいは今までよりも簡単な仕事しかできなくなったりすることがあります。
このような、仕事への影響については、高次脳機能障害の後遺障害の逸失利益として相手方保険会社に対して賠償を求めていくことができます。
2 高次脳機能障害の逸失利益
高次脳機能障害の後遺障害が認定された場合には、今後の仕事への影響が出ることに対して逸失利益の賠償を求めることができますが、その計算方法は、
基礎年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間のライプニッツ係数
という式で計算されます。
かなり専門的な内容になるので、交通事故に精通した弁護士でないと、その内容が妥当かどうか、さらに請求できるかどうかの判断をするにはかなり難しいといえます。
ただ、一般的には、弁護士が介入していない件では、保険会社が提示する逸失利益は最低限度の補償であることがほとんどですので、ご自身が十分な金額だと思っても、弁護士に金額を確認してもらった方が安心です。
3 高次脳機能障害の逸失利益についてお悩みの方は
交通事故の被害者になって高次脳機能障害となるかもしれない方、高次脳機能障害の後遺障害が認定された方は、適切な逸失利益を獲得するためにぜひ弁護士法人心までご相談ください。
弁護士法人心では、高次脳機能障害の後遺障害を多数取り扱っている交通事故チームの弁護士がご相談に乗らせていただいております。
高次脳機能障害と症状固定
1 高次脳機能障害における症状固定
交通事故によって怪我をしてしまった場合、その治療費を相手方に対して請求していくことができます。
けがの症状が一進一退となり、これ以上治療を続けても回復が見込めない状態であると医師が判断をしたときが「症状固定」であり、症状固定までの治療費は原則として相手方に対して賠償を求めることができます。
症状固定以後の治療費については相手方に請求することは原則としてできませんが、症状固定時の症状が後遺障害として認定された場合には、後遺障害の逸失利益や慰謝料の支払いを求めていくことができるようになります。
交通事故によって脳に外傷を負ってしまった結果、社会的行動に支障が出るようになってしまった高次脳機能障害においても、他の怪我と同様に医師の判断により症状固定がなされ、後遺障害の判断を受けることになるのが通常です。
2 高次脳機能障害における症状固定のタイミング
上述のとおり、症状固定をいつにするのかを決めるのは、医師です。
もっとも、相手方保険会社からは「もう症状固定です」と話をされることがあります。
これは、相手方保険会社として、もう症状固定として今後の治療費は支払うつもりはない、という意図の可能性が高いです。
重い高次脳機能障害の場合、症状固定はどんなに早くても事故から半年後、通常は、事故から一年以上経過したタイミングになります。
この点は、相手方保険会社の話を鵜呑みにするのではなく、きちんと主治医と相談し、適切なタイミングで症状固定にしてもらうように気を付けてください。
3 交通事故による高次脳機能障害でお困りの方は
交通事故による高次脳機能障害は、かなり専門的な分野となりますので、素人ではもちろん、通常の弁護士であってもその対応が十分にできるとはいえません。
ですので、高次脳機能障害を含む交通事故に詳しい弁護士にご相談をしていただくことをおすすめします。
弁護士法人心では、高次脳機能障害を含む後遺障害に精通した交通事故チームの弁護士がご相談に乗らせていただいておりますので、ぜひ遠慮なくご連絡ください。
高次脳機能障害になった場合の家屋改造費
1 高次脳機能障害によって家屋改造が必要な場合
交通事故によって脳に障害を負ってしまい高次脳機能障害となった場合、被害者には様々な身体的影響が残ることになります。
ひどいものだと寝たきりになってしまい、家族や専門家の介護がないと生活をしていくことすらできなくなってしまいます。
そのような重い後遺障害が残ってしまった場合には、介護のために家屋を改造しなければならず、そのために多額のお金がかかってしまうことがあります。
その損害についても、相手方に対して請求していく余地があります。
2 家屋改造が必要と認められるための前提条件
家屋改造が認められるのは、残ってしまった症状の程度や内容を具体的に検討し、必要性が認められる場合に限られます。
そのため、そもそもその判断にあたっては、残ってしまった症状が高次脳機能障害として「後遺障害」と認められる必要があります。
被害者本人が、症状が残っていると訴えているだけでは足りず、後遺障害認定機関が、残存する症状について後遺障害であると認定してはじめて、損害賠償上は高次脳機能障害として認められることになります。
そのため、家屋改造費を賠償として求める前提として、しっかりと後遺障害の認定を受けることが必要となります。
3 どのような家屋改造が認められているか
家屋改造としては、例えば被害者自身で入浴ができなくなってしまった場合の浴室改造や車いすが必須になってしまった場合の階段昇降機など、その症状の内容と程度に応じて、損害として認められています。
4 高次脳機能障害でお困りの方は
高次脳機能障害が残ってしまい、家屋の改造が必要となるとすると相当に大きなお金の問題になります。
家屋を改造したけれども、相手方から賠償項目として認められなかったという形になってしまうと、大きな損が生じてしまう可能性があるので、必ず家屋を改造するような大きな決定をする前に弁護士にご相談ください。
弁護士法人心では、交通事故による高次脳機能障害に詳しい弁護士がご相談に乗らせていただきますのでぜひ遠慮なくご連絡ください。
高次脳機能障害になった場合の後遺障害等級
1 高次脳機能障害とは
高次脳機能障害とは、交通事故等により脳外傷が発生した場合に、認知障害や行動障害、人格変化等の症状が、外傷の治療後においても後遺障害として残存してしまい、その結果、就労や生活が制限されて、時には社会復帰が困難となる障害を総称するものをいいます。
典型的な症状としては、①新しいことを覚えることができない、計画的な行動ができなくなる、注意散漫になる、②複数のことを並行処理することができない、自分の行動を抑制することができず、社会や職場においてルールを守れない、適切な行動をとれない、うまく周りとコミュニケーションをとることができない、③何をするのにも気力がわかない、怒りっぽくなる、以前と比べて自分勝手になる、等々です。
2 高次脳機能障害の後遺障害等級認定
高次脳機能障害として後遺障害の認定申請をした場合、1級1号から9級10号までの後遺障害等級が認められる可能性があります。
高次脳機能障害の後遺障害と認定されると、その等級により、自動車賠償保険の保険金だけでも616万円(別表第2・第9級10号)から4000万円(別表第1・第1級1号)が支払われることになります。
これ加えて、相手方の任意保険会社に対して、後遺症逸失利益や後遺症慰謝料などを請求することができるようになり、適切な賠償を受けやすくなります。
3 適切な後遺障害等級の認定を受けるためには
高次脳機能障害については、被害者の家族等しかその症状気付くことが難しく、また仮に被害者の家族が症状に気付いたとしても、高次脳機能障害といえるか、それが交通事故によって生じたものかなど、その認定には医学的にも法律的にも高度に専門的な知識・経験が必要となる難しいものです。
そのため、適切な後遺障害等級の認定を受けるためには、できれば高次脳機能障害について詳しい専門医に診察してもらうことが理想的であり、最低限MRIなどの検査をして画像所見をとっておく必要があります。
また、法律的に高次脳機能障害として後遺障害の認定を受けられる可能性がある場合でも、その点につき十分に保険会社と交渉をしなければ適切な賠償金額を得ることはできません。
交通事故による高次脳機能障害が疑われる場合には、適切な後遺障害等級を獲得するために、交通事故や後遺障害に強い弁護士に相談することをおすすめいたします。
高次脳機能障害における慰謝料の種類
1 交通事故で高次脳機能障害になってしまった場合の慰謝料
交通事故によって頭を怪我してしまい、脳に障害が残って高次脳機能障害となってしまった場合、相手方保険会社から慰謝料等の損害を賠償してもらうことになります。
高次脳機能障害が残ってしまった場合の慰謝料としては、大きく分けて入通院慰謝料と後遺障害慰謝料のふたつが考えられます。
2 入通院慰謝料
交通事故にあってから、後遺障害診断書を書いてもらう症状固定日までに入通院をすることなったことについての精神的苦痛に対する補償としての慰謝料が入通院慰謝料です。
交通事故で痛い思いをした、怖い思いをした、怪我で身体が辛かった、入通院が大変だった、入通院に時間がとられて本来できていたはずのことができなかった等、大変な思いをしたことについての補償です。
もちろん、精神的苦痛な苦痛は人によって感じ方が違うものですが、交通事故の賠償においては、入通院をした期間や入通院の回数に応じて入通院慰謝料は決められるものとされています。
3 後遺障害慰謝料
交通事故による怪我により、高次脳機能障害の後遺障害が残ってしまったことについての精神的苦痛に対する補償としての慰謝料が後遺障害慰謝料です。
高次脳機能障害の後遺障害という重い症状が残ってしまったことによって、今後様々な苦労をするであろうことについて補償をするものです。
後遺障害慰謝料は、残ってしまった高次脳機能障害の後遺障害の後遺障害等級によって金額が決まることになっています。
重い等級であればあるほど、賠償金額は高くなる傾向にあります。
4 高次脳機能障害の慰謝料についてお悩みの方は
高次脳機能障害の慰謝料についてお悩みの方は、弁護士法人心までご相談ください。
弁護士法人心では、高次脳機能障害を含む多数の後遺障害認定事件の損害賠償請求を取り扱っている弁護士がご相談に乗らせていただいております。
どのくらい慰謝料が取れるのか知りたい、相手方保険会社から慰謝料の提示があったけど妥当な金額なのかどうか心配、などお悩みの方はぜひ遠慮なくご連絡ください。
高次脳機能障害になった場合の介護費用
1 交通事故で高次脳機能障害になってしまった場合
大きな交通事故によって脳に外傷を負ってしまうと、高次脳機能障害という日常生活や仕事等に様々な支障がでる状態になってしまうことがあります。
高次脳機能障害は、その程度によって障害が全く異なるもので、軽い症状であれば、少し物覚えが悪くなったり、以前より少し怒りっぽくなったりと言った程度の障害で済むものもあれば、一方で、寝たきりになってしまって自分の意思では何をすることもできない、まったく新しいことを記憶することができない、親しい家族とですらコミュニケーションをとることができない等相当に重い障害が残ってしまうこともあります。
重い高次脳機能障害が残ってしまった場合には、本人一人で生活をすることができないので、介護が必要になることもあります。
2 高次脳機能障害になった場合の介護費用の補償
重い高次脳機能障害が残ってしまい、後遺障害として認定された場合には、交通事故の加害者の保険会社に対して、症状固定までの介護にかかった費用と症状固定後将来にわたって発生すると予測される将来の介護費の補償を求めていくことができます。
実際に、介護の専門家を雇っていた場合にはその費用を請求することになるので、必ず支払いをした際の領収書を保管しておくことが大切です。
もし、介護の専門家を雇うことなく、家族が介護をしていた場合でも、それによって家族が仕事をすることができなくなったりする影響が出ますので、介護費用を請求することは可能です。
3 交通事故による高次脳機能障害についてお悩みの方は
交通事故における高次脳機能障害でお悩みの方は、弁護士法人心までご相談ください。
弁護士法人心では、高次脳機能障害の損害賠償請求を含む多くの交通事故を取り扱っている交通事故チームの弁護士と、もともと後遺障害の認定機関に勤めていたスタッフで構成された後遺障害チームが共同して高次脳機能障害の交通事故事件を取り扱いさせていただいております。
高次脳機能障害の等級認定に不服がある場合の対応
1 後遺障害の等級認定に不服がある場合の手続き
高次脳機能障害を含む後遺障害について、等級認定の申請をしたところ、残念ながら認定がされなかったり、認定はされたけれども低い等級であったりするということはよくあります。
後遺障害の等級認定に不服がある場合には、もう一度後遺障害の等級の認定をしてもらうための制度として「異議申立て」という手続きがあります。
異議申立ては、新しい医学的証拠と共に申請を行うことによって、認定をした機関よりも上部の機関において、再度後遺障害等級の相当性が再判断されて、後遺障害の等級認定がされなおされる手続きです。
2 高次脳機能障害における異議申立ての注意点
高次脳機能障害における異議申立てにおいて注意しなければならないのは、どのような「新しい医学的証拠」を準備するか、という点です。
「こんなにひどい症状があるのに等級が認定されないのはおかしい」と訴えても、それを裏付ける証拠がないことには後遺障害の等級認定を覆すことはできません。
新しい医学的証拠を準備するために、どのような理由で後遺障害の等級認定がされていないのか、あるいは低い等級認定がされているのかをしっかりと精査する必要があります。
画像上の所見がないことが理由であれば、画像を取り付けて医師の意見を聴く必要がありますし、程度がひどくないことが理由であれば、実際の症状についての意見書を取り付ける必要があるかもしれません。
異議申立てをする上では、適切な新しい医学的証拠を準備しなければならない点に注意してください。
高次脳機能障害における示談の時期
1 高次脳機能障害の特色
高次脳機能障害は、手足を欠損してしまったり、可動域が制限されたりするケースとは異なり、客観的にどのような障害が残っているか外から見てわからないことが多いです。
そのため、医師においても、どの時期でその症状が治療によって改善しなくなった状態に至っているのか、つまりいつを症状固定とするのかの判断が非常に難しくなります。
2 高次脳機能障害となった場合の示談の時期
通常の交通事故で後遺障害が残存する件であれば、症状固定となったタイミングで医師に後遺障害の診断書を作成してもらい、後遺障害の申請を行って、その認定結果に基づいて示談交渉を行うことになります。
このケースでは、症状固定から後遺障害の申請を行うことができるまでに3か月、後遺障害の申請をしてから認定結果が出るまでに3か月程度時間がかかることがあり、症状固定から示談交渉が始まるまでにしばらく時間を要することになります。
一方で高次脳機能障害が残ってしまったケースにおいては、症状固定とする時期が医師によって判断が様々であり、症状固定後、後遺障害の申請を行うときにも後遺障害の診断書に加えて別の検査結果も付けて申請を行う必要があります。
そのため、症状固定になるまでの時期も長くなる可能性もありますし、検査結果の取り付けの上での高次脳機能障害の後遺障害の認定の判断も半年程度かかることもあり、そこから示談交渉が始まることになるので、示談の時期が交通事故の発生からかなり時間が経ってからになることもあります。
3 高次脳機能障害の示談でお悩みの方は
高次脳機能障害の示談の時期や示談内容についてお悩みの方は、当法人までご相談ください。
当法人では、高次脳機能障害を含む多数の交通事故の案件を取り扱う交通事故チームの弁護士が、ご相談に乗らせていただいております。
高次脳機能障害となった場合の後見制度について
1 交通事故における高次脳機能障害
交通事故における高次脳機能障害とは、交通事故によって脳に外傷を負ったことにより、脳に障害が生じ、被害者の性格や人格、能力など様々な支障が出てしまうことをいいます。
例えば、思ったように言葉が出なかったり、記憶力が悪くなって新しいことを覚えることができなくなったり、人とのコミュニケーションがうまくとれなくなってしまったり、すぐにカッとなって自分を抑えることができなくなったり、など様々な障害が残る可能性があります。
このうち症状が重いものの場合には、自ら正常な判断をすることができなくなり、近親者の介護がないと生活すらできないような状態になってしまいます。
2 高次脳機能障害と後見制度の関係
重度の高次脳機能障害が残ってしまった場合には、自ら財産を管理したり、正常な判断に基づいて契約等を締結したりすることができなくなってしまうことがあります。
このような場合には、高次脳機能障害が残ってしまった被害者が生活をしていくために、被害者を被後見人として、被害者の財産を管理し、被害者の代わりに法律行為を行うことができる後見人をつける必要が出てきます。
後見制度は、被害者の権利能力を制限し、他人にその権限を任せるものであるため、裁判所において後見人の選任の手続きを取る必要があります。
3 高次脳機能障害及び後見制度でお悩みの方は
ご家族が高次脳機能障害になってしまった場合、その被害者の方のために治療費その他のお金を使うときにも、銀行等から判断能力がないとして手続きを拒否されてしまう可能性があります。
交通事故における高次脳機能障害と後見制度は切っても切れない関係にあるため、いずれの手続きにおいても高次脳機能障害に詳しい弁護士に対応を任せるのが安心です。
当法人では、交通事故を集中的に取り扱っている弁護士がおり、高次脳機能障害にも対応しています。
高次脳機能障害の通院サポートから後見手続きまで一貫してお手伝いをさせていただくことができますので、ぜひご相談ください。
子どもが高次脳機能障害になった場合
1 後遺障害申請について
⑴ 高次脳機能障害の後遺障害申請に必要な書類
高次脳機能障害について、後遺障害申請する場合には、以下の書類を用意する必要があります。
①後遺障害診断書
②頭部外傷後の意識障害についての所見
③神経系統の障害に関する医学的意見
④日常生活状況報告
子どもが学校に通っていれば、「学校生活の状況報告」を学校の先生などに書いてもらう場合もあります。
⑵ 「学校生活の状況報告」について
しかし、「学校生活の状況報告」については、自賠責への提出は任意であるため、提出するかどうかは、記載内容によることとなります。
学校の先生が、家族を気遣って控えめな記載にとどめてしまうことがあるからです。
自賠責は、高次脳機能障害の等級認定審査の際に、医師作成の①②③の書類や、家族作成の④の書類を参考に等級認定をするのですが、その際に、障害の内容が軽く書かれている書面を重視して等級認定する傾向にありますので、もし「学校生活の状況報告」が、実際の症状よりも控えめに書かれていたとすれば、本来認定されるべき等級よりも低い等級で認定されかねず、賠償金額が数百万円~数千万円低くなりかねないというリスクがあるのです。
2 逸失利益
⑴ 症状の回復の可能性
子どもの場合、後遺障害等級が認定された後に、症状が回復する場合があり、むやみに訴訟をしてしまうと、最悪の場合、自賠責認定等級よりも、裁判所の判断する後遺障害等級認定の方が低くなってしまい、賠償金額が示談段階よりも少なくなってしまうというリスクもございます。
どのような場合に訴訟をした方がいいとか、しない方がいいというのは、ケースバイケースですので、担当弁護士と十分に打ち合わせをすることをおすすめいたします。
⑵ 女子年少者の逸失利益
「逸失利益」とは、死亡や後遺障害によって将来の得べかりし収入の喪失分のことを指します。
逸失利益の計算方法には、「基礎収入」を用いますが、子どもの場合には、給与収入などがなく、将来どのような職業に就くかも不明であるため、基礎収入の金額決定に一見困ってしまいます。
このような場合には、賃金センサスの金額が使われます。
しかし、男子の場合はいいのですが、女子の場合は、女性の平均賃金が男性と比べると低額なため、この男女間の格差が問題となります。
この格差を是正するために、女子の基礎収入については、男女の平均賃金を使用するという裁判例もあります。
3 ご相談はお気軽に
以上みてきたように、子どもの高次脳機能障害については、いくつか注意点があります。
柏にお住まいの方は、当法人のフリーダイヤルまでお電話ください。
適切な高次脳機能障害の賠償を得るために大切なこと
1 重要なポイント
適切な高次脳機能障害の賠償金額を勝ち取るためには、下記2つのことが最重要課題となります。
⑴ 適切な後遺障害等級認定
一つめは、適切な後遺障害等級を認定してもらうことです。
適切な等級認定がされていなければ、適切な賠償額を勝ち取ることはほぼ不可能といっても過言ではありません。
⑵ 適切な示談交渉ないし訴訟遂行
適切な高次脳機能障害の等級が認定されたとしても、その等級に見合った金額を示談交渉や訴訟で勝ち取らなければなりません。
そのためには、高次脳機能障害案件の処理に慣れた弁護士に、依頼する必要があります。
以下、詳しく見ていきます。
2 適切な後遺障害等級認定をしてもらうためには
⑴ 高次脳機能障害の後遺障害申請に慣れた弁護士に任せること
後遺障害申請は、後遺症の内容によって多種多様です。
その中でも、高次脳機能障害はそれほど案件が多くはありません。
そのため、高次脳機能障害についての後遺障害申請について手慣れている弁護士は少ないと思います。
ですが、当法人の弁護士は、後遺障害専任スタッフ(後遺障害等級認定機関に長年在籍していて後遺障害等級認定の内情や実務に詳しいスタッフ)と協力し、これまで多数の高次脳機能障害案件の後遺障害申請を取り扱ってきました。
当法人の交通事故担当弁護士は、一人で担当する事件数が多いため、必然的に高次脳機能障害案件を扱う機会も他の弁護士事務所の弁護士よりは多い環境にあります。
⑵ 当法人の弁護士は被害者の実情に応じたアドバイスが可能
また、その被害者の実情に応じて、適切な後遺障害等級が何級であるかを予測し、そのためには、どのような資料を作成、用意するのかをアドバイスさせていただくことができます。
これは、高次脳機能障害をあまり扱かったことのない弁護士にはできない行為であり、そのような不慣れな弁護士に任せてしまうと、適切な後遺障害等級が認定されないという、あってはならない事態を招来しかねませんので、くれぐれも注意が必要です。
3 高次脳機能障害案件に慣れた弁護士に依頼すること
適切な後遺障害等級が認定されていたとしても、適切な賠償額を熟知している弁護士、相場感覚を熟知している弁護士に示談交渉を依頼しなければ、適切な賠償額を勝ち取ることはできないかもしれません。
相場が分かっていないと、交渉の仕方を間違えて、いい金額が取れないこともありますし、弱気な弁護士や楽をしたい弁護士に当たると、交渉に時間をかければまだ賠償金額が上がる見込みがあるのに、客観的にはそこまで高くない賠償金額が、あたかも適切な賠償金額であるかのような説明を依頼者にして、強引に低い賠償金額のまま話をまとめてしまうこともあるのです。
高次脳機能障害を弁護士に依頼した場合の解決までの期間
1 解決までにかかる期間
⑴ 事故日から症状固定日までの期間(半年~1年以上)
治療を続けてもこれ以上、その症状が良くも悪くもならない状態に至ることを症状固定といいます。
症状固定の判断は、まずは主治医がします。
高次脳機能障害の場合、症状固定までの期間は、一般的には、半年から1年程度です。
もちろん、症状によっては、症状固定までに1年以上かかるケースも存在します。
⑵ 後遺障害申請書類の準備期間(1~2か月)
症状固定日が決まりますと、主治医に後遺障害診断書を書いてもらうことになります。
高次脳機能障害の場合、後遺障害診断書だけではなく、被害者のご家族の方などが作成する「日常生活状況報告」や、医師に作成をお願いする「神経系統の障害に関する医学的意見」、「頭部外傷後の意識障害についての所見」という書面を準備する必要もあります。
あとは、事故後に撮影した画像資料(レントゲン、CT、MRIなど)の全てを準備する必要があります。
通常は、短くても1~2か月は準備に時間がかかりますし、場合によっては、それ以上かかってしまうこともあります。
⑶ 後遺障害申請~申請結果判明まで(2~3か月)
後遺障害申請に必要な書類がそろったら、相手方加入の自賠責保険会社へ、資料を提出します(「被害者請求」といいます)。
申請してから、結果がでてくるまでに、通常2~3か月くらいはかかります。
場合によっては、病院に医療照会をかける手続きが加わりますので、もう少し時間がかかってしまうことも珍しくはありません。
⑷ 異議申し立て(2か月~半年以上)
初回の後遺障害申請の結果、適切な等級が認定されなかった場合には、異議申し立てを検討し、実際に異議申し立てをしてから、異議申し立ての結果が返ってくるまでに、2か月~半年以上かかることもありえます。
⑸ 損害額算定
適切な等級が認定されますと、その等級で、損害額を算定します。
損害額算定には、通常1週間~1か月ほどお時間をいただく場合がありますが、場合によっては、それ以上の時間がかかることもありえます。
⑹ 示談交渉
示談交渉の期間は、1~3か月くらいはかかると思ってください。
場合によっては、それ以上の期間がかかってしまうことがありますが、これは、相手方保険会社側の事情によるものです。
⑺ 裁判
示談交渉ではうまくいかずに、裁判に移行した場合には、裁判が終わるまでには、通常半年~1年以上はかかってしまうと思ってください。
2 高次脳機能障害案件は弁護士にご相談ください
高次脳機能障害は、医師や看護師ですら見落とすことがあるほど厄介な部類の後遺障害です。
後遺障害で後遺障害等級が認定されると、年齢や職業、過失割合の有無や後遺障害の程度にもよりますが、一般的に数千万円以上の賠償金になることが珍しくありません。
このように、高次脳機能障害案件は賠償金額が高額であるため、保険会社の検討期間も時間を要する場合が多いです。
後遺障害申請の段階では、慎重な判断がされる関係で、通常の後遺障害申請よりも時間がかかってしまう傾向にあります。
いずれにせよ、焦って解決して、低額の賠償金額で終わらせることは、できるだけ避けていただきたく思います。
まずは、問題がないかのチェックだけでもいいので、柏にお住まいの方は、当法人までご相談ください。
高次脳機能障害とは
1 高次脳機能障害とはどのような障害か
高次脳機能障害とは、病気やケガなどによって脳に損傷を負い、物の置き場所を忘れるといった記憶障害、ぼんやりしていてミスが多いといった注意障害、自分で計画を立てて物事を実行することができないといった遂行機能障害、思い通りにならないと大声を出すといった社会的行動障害等の症状があって、日常生活や社会生活に制約がある状態をいいます。
2 交通事故による高次脳機能障害の判断要素
高次脳機能障害が交通事故によって生じたかどうかは、初診時に頭部外傷等の症状があったか、一定程度の意識障害があったか、MRIやCTの画像上、脳の損傷や脳室の変化を確認できるか、症状が発現した時期、事故後の神経心理学的検査の結果等を考慮して判断することになります。
状況によっては、交通事故後、直ちに高次脳機能障害の症状が発現しないこともあるので、事故で頭部に衝撃を受けた場合には、当面の日常行動等について注意してみておくのがよいと思います。
また、気になる症状などがあった場合には、早めに病院で診察を受けた方がよいでしょう。
3 高次脳機能障害における後遺障害
交通事故によって高次脳機能障害が生じた場合、その症状に応じて、後遺障害等級が認められることがあります。
「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」は1級に、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」は3級に、「神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」は7級に、「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」は9級に該当することになります。
4 高次脳機能障害の相談は弁護士法人心へ
交通事故による高次脳機能障害は、事故直後の状況や事故後の経過等をふまえて判断する必要があり、経験やノウハウが重要になります。
当法人は、交通事故担当チームが、高次脳機能障害を含めて多数の交通事故案件を集中的に扱っており、膨大な知識、経験、ノウハウを有しております。
柏周辺にお住まいの方で、交通事故の高次脳機能障害でお困りの方は、ぜひ当法人までご相談ください。
高次脳機能障害案件を弁護士に相談するメリット
1 専門性が高い
高次脳機能障害案件は、交通事故のなかでも、数が少ないです。
それゆえ、高次脳機能障害案件を扱ったことのある弁護士は限られていますし、ましてや高次脳機能障害案件を複数件~数十件以上扱ったことのある弁護士はさらに数少ないです。
そして、高次脳機能障害案件は、専門性が高いです。
専門性が高いので、高次脳機能障害の後遺障害等級について、適切な等級が認定されているのか、異議をして昇級する見込みがあるのかの判断を正しく行うことができる弁護士もほとんどいないといってもいいかもしれません。
この点、当法人のスタッフの中には、高次脳機能障害の後遺障害等級認定に実際に関与していたスタッフが在籍しておりますので、当法人の弁護士は、このスタッフからアドバイスを受けることで、高次脳機能障害の等級が適切であるか、異議をすれば昇級する可能性がありそうかなど、ある程度精度の高い予測ができます。
2 弁護士基準は弁護士が交渉しないとでてこない
⑴ 高次脳機能障害の賠償金額
高次脳機能障害の後遺障害等級は、1級、2級、3級、5級、7級、9級と一桁の等級ばかりです。
数が少ない等級ほど、後遺障害の程度が大きい等級ですので、賠償金額も大きくなる傾向にあります。
⑵ 後遺障害慰謝料及び逸失利益はいずれも高額
高次脳機能障害の慰謝料や逸失利益は、適切な賠償額は高額(数百万円~数千万円程度)になるのですが、これは、弁護士が交渉に関与しないとまずでてこない金額となります。
⑶ 具体例
7級、症状固定時37歳、基礎収入600万円の場合の損害額を算定していきます。
ア 後遺障害慰謝料
裁判基準満額ですと、1000万円(赤本基準)です。
示談段階では、訴訟基準の8割~9割程度しか賠償できないと主張されることもあります。
イ 逸失利益
600万円×56%(7級労働能力喪失率※1)×19.6004(30年に対応するライプニッツ係数※2)=6585万7344円
※1 労働能力喪失率については、7級であれば必ず56%というわけではなく、後遺障害の部位や程度、年齢、職業などの諸事情によって変動することがあります。
※2 症状固定時37歳から労働可能終期67歳までの30年間、中間利息を3%とした場合
ウ 弁護士基準の合計金額
1000万円(後遺障害慰謝料)+6585万7344円(逸失利益)=7585万7344円
エ 自賠責基準
後遺障害7級の自賠責保険金は1051万円です。
オ 検討
任意保険会社は、自賠責保険金については、いわゆる自分たちの財布から出さないで済むので、なるべく自賠責保険金だけ(もしくは少し加算した金額)の支払いで済まそうとしてくる場合が多い傾向にあります。
ですので、高次脳機能障害で7級が認定されたとしても、弁護士が入っていない場合には、後遺障害部分の損害額(後遺障害慰謝料や逸失利益など)については、自賠責保険から支払われる1051万円程度で済まそうとしてきます。
先ほど見たように、7級、症状固定時37歳、基礎収入600万円の場合であれば、後遺障害部分の損害額は、7585万7344円ですので、自賠責基準と約6500万円以上の差があります。
これは、極端な例ですが、弁護士が介入しないと、賠償金が数百万円から数千万円も損してしまうことがあり得るということです。
3 訴訟の可能性が比較的高い
高次脳機能障害案件は、賠償額が高額であるため、示談ではなかなかまとまりにくい傾向にあります。
そうすると、適切な賠償金額獲得のためには、訴訟提起をするしかありません。
訴訟提起は、弁護士に任せるほかありません。
4 メリットのまとめ
高次脳機能障害案件は、専門性が高く、賠償金額も高額に上るため、訴訟になりやすいです。
弁護士に頼まないと、適切な賠償金額を獲得することはほぼ不可能といっても過言でありません。
高次脳機能障害案件については、等級の妥当性から、示談交渉ないし訴訟まで全て弁護士に任せた方が安心といえます。
5 ご相談
柏近辺にお住まいの方で面談相談をご希望の方は、柏駅徒歩2分の場所にある弁護士法人心 柏法律事務所のご利用が便利かと思います。
電話相談も可能ですので、まずは電話相談もおすすめいたします。
高次脳機能障害と弁護士
1 高次脳機能障害の経験がある弁護士は少ない
高次脳機能障害は、年間の発生件数がそれほど多くありません。
高次脳機能障害について、依頼を受けて対応した経験がない弁護士も少なくありませんし、相談を受けたことがない弁護士も多数存在します。
交通事故を中心に扱っている弁護士でも場合によっては、高次脳機能障害の経験がなかったり、乏しかったりすることがあります。
2 高次脳機能障害の評価は簡単ではない
高次脳機能障害は、非常に評価の難しい障害です。
まず、普段から接していない人から見ると、障害があることが全く分からないということもあります。
高次脳機能障害というと、後遺障害等級も1桁の等級が認定されるため、かなり重い障害であるというイメージを強く持っている人もいます。
ところが、実際の高次脳機能障害では、外見上、障害があることが分からないことも多く、会話も成立するため、障害があるということが分かりにくいケースがあります。
また、どのようなことがあればどのような後遺障害等級がつくかということは、明確に定められているわけではなく、かなり抽象的なものとなっています。
そのため、詳しくない弁護士だと、後遺障害があることを見逃したり、過小評価してしまったりする可能性があります。
3 自賠責保険での評価のポイントがわかりにくい
高次脳機能障害で後遺障害等級認定申請をしようと思った場合、集めるべき資料、提出するべき書類が多くあります。
それぞれ、見られるべきポイントが違いますし、どのような事情を記載してもらうべきかも違います。
その点を理解して対応しないと、実態と異なる書類が作成されてしまい、適切な評価がされなくなってしまう可能性があります。
4 自賠責での評価と裁判での評価が違う
自賠責での後遺障害等級認定上のポイントと、裁判上での後遺障害に対する評価のポイントは違います。
自賠責で後遺障害等級認定がされ、安心して交渉、訴訟と進んだ結果、自賠責での後遺障害等級認定よりも低い等級しか認めてもらえないというケースは少なくありません。
このことを理解して方針を検討しなければ、方針を誤ってしまい、思わぬ不利益を被ることがあります。
5 選ぶべき弁護士
高次脳機能障害の対応の難しさを踏まえれば、高次脳機能障害に詳しい弁護士に相談、依頼するべきです。
そうでなければ、予期せぬ損害を被る可能性があります。
どの弁護士がどの程度高次脳機能障害に詳しいかは分かりにくいです。
ホームページを見ただけで判断するのは難しいと思います。
そのため、詳しそうだと感じられる弁護士複数名に話を聞いて、その話の内容から判断する、というのが無難だと思います。
高次脳機能障害案件の解決までの流れ
1 入院・通院中
交通事故で高次脳機能障害を負ってしまったという案件でも、すぐに高次脳機能障害の後遺障害申請を行うことができるわけではありません。
後遺障害申請を行うことができるようになるのは、しばらく治療を継続し、症状固定(=これ以上治療を継続したとしても、治療の効果が期待できなくなってしまった状態のことを言います。)に至ってからとなります。
症状固定の時期については、基本的に、主治医が判断するのですが、高次脳機能障害の場合、事故発生から症状固定までは、少なくともでも半年から1年程度はかかることが多い傾向にあり、案件によっては、症状固定まで1~2年以上かかるケースもあります。
残ってしまった高次脳機能障害を後遺障害申請で適切に評価してもらうためには、入院・通院中からも注意しなくてはならないことが多々ありますので、ご自身やご家族が交通事故で高次脳機能障害を負ってしまったという場合は、当法人の交通事故担当弁護士までご相談ください。
2 後遺障害の申請準備から申請まで
⑴ 後遺障害の申請準備
高次脳機能障害の後遺障害申請の準備は、症状固定から概ね1~2か月程度かかります(場合によっては、それ以上かかってしまうこともあります)。
高次脳機能障害の後遺障害申請を行うためには、様々な提出資料を収集する必要があるのですが、当法人にご相談いただけましたら、例えば、①作成された後遺障害診断書の記載に問題がないか、②主治医に作成してもらう「神経系統の障害に関する医学的意見」と、ご家族の方に作成してもらう「日常生活状況報告」に目立った齟齬がないかのチェックなど、適切な後遺障害等級を獲得するための準備をさせていただきます。
この段階の資料集めをおろそかにすると、適切な後遺障害の等級が認定されませんので、注意が必要です。
⑵ 後遺障害申請
準備ができましたら、相手方加入の自賠責保険会社へ、後遺障害診断書等の必要書類一式を送付し、審査を受けます。
3 結果判明から異議申し立ての検討
⑴ 結果判明
後遺障害申請後、結果が判明するまでには、3か月はかかることが多く、場合によっては、それ以上の期間がかかってしまうこともあります。
当法人にご依頼いただいている場合、後遺障害の結果が出ましたら、その等級認定(もしくは非該当)が妥当かどうかのチェックをさせていただきます。
⑵ 異議申し立て
初回の後遺障害申請で適切な後遺障害等級が認定されなかった場合には、異議申し立てをして、適切な等級が認定される可能性があるか否かを検討します。
検討の結果、異議をする場合には、初回の認定結果を覆すために、新たに診断書の取り付けなどを行います。
異議申し立てを行う場合、初回申請よりも慎重な判断がなされることが多いため、資料を提出してから結果が判明するまでには、初回申請時よりも時間がかかる傾向にあります。
4 示談交渉ないし裁判(訴訟)
⑴ 損害額算定~示談交渉
適切な後遺障害等級が認定されましたら、損害額を算定し、示談交渉に移ります。
高次脳機能障害案件は、賠償額が高額になる傾向にありますので、被害者側からの請求に対し、加害者側の保険会社から初回の回答が出てくるまでに要する時間は、通常の示談交渉の場合よりも長くなる傾向にあります。
⑵ 訴訟
示談がまとまらない場合には、訴訟提起をする場合があります。
案件によりますが、訴訟になると、訴訟が終了するまでに最低半年から1年程度はかかることが多いです。
5 当法人へのご相談はまずはお電話を
当法人では、適切な後遺障害等級と賠償金の獲得に全力を尽くしておりますので、安易に低めの金額でまとめることはいたしません。
常に、少しでも高い賠償金を獲得するという意識のもと、示談交渉や訴訟に臨んでおります。
高次脳機能障害案件は、専門的な知識を求められる交通事故案件の中でも、特に高い専門的知識を求められますので、安心して任せられる弁護士は、そこまで多くはありません。
高次脳機能障害の案件は、件数自体もそこまで多くはないため、高次脳機能障害の案件処理にある程度慣れている弁護士も限られています。
その点、当法人の交通事故担当弁護士は、高次脳機能障害案件を多数扱っている弁護士が複数名存在するため、安心してご相談していただけると思います。
高次脳機能障害について、電話相談でも、弁護士法人心 柏法律事務所にお越しいただいての相談でもお気軽にお問い合わせください。
高次脳機能障害について弁護士に相談すべきタイミング
1 高次脳機能障害
高次脳機能障害とは、交通事故等の大きな衝撃による脳の外傷によって引き起こされる記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害等のことをいいます。
以前と比べて怒りっぽくなるなど性格が大きく変化する、計画的行動できなくなる、新しいことを覚えられない、以前当然にできていたことができなくなる、人とうまくコミュニケーションがとれなくなる、物事への関心が減る等の症状が生じることもあります。
しかし、このような症状は手や足が動かなくなった場合などの外見から一目見てわかる症状とは異なり、事故以前の本人の状態をご存じの家族の方のみが気づく場合が多く、医師を含む他の人にはうまく伝わらない場合がよくあります。
2 後遺障害認定のために
高次脳機能障害を後遺障害として認定してもらうためには次の事実が重要となってきます。
まず、①脳挫傷、びまん性軸策損傷、びまん性脳損傷、急性硬膜外血種、急性硬膜下血種、外傷性くも膜下出血、脳室出血等と診断されていることが挙げられます。
次に、②①の傷病名について画像所見があることが重要となります。
また、③意識障害、もしくは健忘症あるいは軽度の意識障害が存在すること、すなわち、半昏睡~昏睡・開眼・応答しない状態を前提に、JCSが2~3桁で、GCS12点以下が少なくとも6時間以上あることも重要になってきます。
健忘症や軽度の意識障害の場合には、JCSが1桁、もしくは、GCS13~14点が少なくとも1週間以上続いていることが必要になります。
3 高次脳機能障害について弁護士に相談すべきタイミング
高次脳機能障害は分かりづらい症状もあり、適宜証拠化しておくことがもろもろの手続きにおいて重要となる場合があります。
適切な証拠保全がされていなかったがために実際よりも軽い障害であると認定されるケースも多いです。
早期から適切に証拠を集めるためにも、事故後早い段階から弁護士にご相談されることをおすすめいたします。
当法人では、交通事故直後からご相談を承っております。
高次脳機能障害は非常に内容が複雑であり、専門家でないと認定されるために必要な要素や証拠などが分からないことが多いものになります。
当法人では、高次脳機能障害を含む多数の後遺障害の認定に関わってきた後遺障害認定機関の元スタッフが所属する後遺障害チームと、交通事故のみを集中的に取り扱う交通事故チームの弁護士が連携して、高次脳機能障害になってしまった方とそのご家族のサポートをさせていただいております。
柏市近郊で高次脳機能障害にお悩みの方は、弁護士法人心 柏法律事務所までご相談ください。