高次脳機能障害についてしっかりと対応するため、当法人では所属する弁護士同士での情報共有等も積極的に行っています。最新の事情についても把握することができるようにしていますので、皆様の抱える問題についてもぜひお任せください。
高次脳機能障害について早い段階で弁護士に相談した方がよい理由
1 高次脳機能障害とは
高次脳機能障害とは,主に脳が損傷した場合に起こる,記憶障害や集中力障害等の神経心理学的障害が発生する後遺症です。
交通事故により高次脳機能障害が残ってしまった場合,後遺障害等級の認定を受けることが可能です。
しかし,実際にはその認定を受けることは難しく,高次脳機能障害を前提とした慰謝料などの請求は困難が伴います。
それというのも,高次脳機能障害は,骨折などのように症状の根拠が目に見えてわかるものではなく,脳の損傷による後遺症のため,MRIでも確認ができない場合があるためです。
事実,一見すると何の異常もないということも多いため,高次脳機能障害として扱われないということは少なくありません。
2 高次脳機能障害による後遺障害等級
高次脳機能障害が認定される場合,1級から9級の等級が認定される可能性があります。
これを見てもわかるように,高次脳機能障害は程度の差によりかなり等級に違いが生じます。
いずれの等級が認められるかによって,賠償金額は千万単位の違いが生じる可能性があります。
それぞれの方がどの程度の高次脳機能障害を被っているかを正確に判断するのは非常に困難を伴いますので,詳しい専門家の力を借りることが大切です。
3 弁護士に早期に相談した方がよい理由
高次脳機能障害は,専門性が高く,高度な知識がなければ適切な後遺障害認定を受けるのは困難です。
医師も治療の専門家ではあっても後遺障害については専門家ではありませんので,高次脳機能障害が疑われる場合には,まず一度後遺障害に詳しい弁護士に相談してみることをお薦めします。
そして,相談も可能な限り早いほうがよいです。
なぜならば,高次脳機能障害は,事故後の症状の経過を総合的に判断することとなる上,被害者のご家族など身近な方の報告書等が重要な資料になるので,事故直後の対応が非常に大切だからです。
4 適切な後遺障害等級を受けるために
高次脳機能障害は,上でも述べましたが,ご家族の方など被害者と身近な方の協力が必須です。
医師も含め,他人から見たら何の異常もないように見えても,ご家族の方には明らかな事故前との変化が判別できることがあります。
その場合,家族の方の証言が高次脳機能障害の認定において非常に重要です。
高次脳機能障害の可能性がある場合には,弁護士に相談することはとても大切です。
弁護士や医師等の専門家と,被害者の家族等の周囲の方が協力してサポートしていくことが必要なのです。